リンゼスはなぜ食前?食後や寝る前では?効果発現までの時間、カマとの併用は?
2017年3月22日に便秘型IBSの治療薬、
グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニスト
リンゼス錠0.25mg
(一般名:リナクロチド)
薬価:89.90円(2019.4/2現在)
が新発売され、今さらながら商品説明を聞いてきましたので、それまで引っかかってた疑問を解決していきましょう!!
リンゼス錠は平たく言うと、まぁ便秘のお薬なんですけど、便秘型のIBS(過敏性腸症候群)しか適応がなくて、要は慢性便秘症で原因がはっきりしておらず、腹痛や腹部不快感などを有する場合にのみと、ちょっと使える範囲が狭め。
ただ、実際に薬局で便秘型IBSの病名がカルテに記載されてるかどうかは不明なわけで、自分としてはここが疑義照会の対象になり得るとは思いません。
しかも、適応拡大の噂もあります。
はっ!2018年8月に、慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)の適応が追加されましたー!
噂は本当だったw
以前より先生方は処方しやすくなったでしょうか??
さてさて、それでは私が引っかかってた疑問に参りましょう。
何で食前?
これは単に、食後だと下痢や軟便の副作用が多かったから。
健康成人を対象とした第Ⅰ相反復・投与時期探索試験でそういった結果となり用法が食前に設定されたので、その後、他の用法での安全性や有効性は検討していないらしい・・。
なぜ食後に下痢が多いのか?はっきりした理由は不明とのこと。
寝る前はダメなの??
製品説明で、寝る前についてってはっきり話はなかったんですけど、
「リンゼスは食べ物と一緒に移動する」
と何度も強調されていたので、食事と関係ない時間帯には向かないのかなって印象でした。
まぁ、質問したとしても食前以外の安全性・有効性は検討してないので・・。
と言う返答が目に浮かぶ。
ただ、下剤=寝る前・・、これは根強い・・。
実際の処方箋に寝る前で来たらどうしよう・・、添付文書通りではないので疑義照会の対象か・・。
効果発現までの時間は?
24時間以内に効いた方の割合は72.3%。
この図にはありませんが、12時間以内に効いた方の割合が約4割というデータがあるそうです。
また、臨床の先生の話では最短2時間で効果があったとお話しされている方もいたようです。
うーん、これは薬の効果なの??
患者さんに質問されたら・・、個人差が大きいけど、数時間~24時間以内には。と答えようかな。
酸化マグネシウムとの併用は?
リンゼス錠は、グアニル酸シクラーゼC受容体アゴニストってことで、塩類下剤の酸化マグネシウムとは作用機序は違います。
ただ、結果的に腸に水分を引っ張ってくるっていう意味では、同じような効き方ですけど併用はどうなの?
結論から言うと、併用はよくあるこでOKだそうです。
ちゃんと効果も上乗せされるようですが、併用により水分を引っ張り過ぎて下痢になる可能性も増加してしまいます。
そこは注意が必要ですね。
なので、センノシドとか腸を刺激してくれる下剤とリンゼスの併用の方が理にかなってると言えます。
今回の製品説明でいくつか疑問は解決しましたけど、まだ実際に処方箋受けたことないので、いろいろ疑問点は増えてくるかもしれませんね。
また、わかったことがあれば追記していきます。