新薬・適応追加

この前、新しい作用機序の抗てんかん薬が発売になったと、製品紹介の勉強に行ってきました。
選択的AMPA(α-amino-3-hydroxy-5-methyl-4-isoxazolepropionic acid)型グルタミン酸受容体(AMPA受容体)拮抗剤

フィコンパ錠(ペランパネル)

薬価は、
フィコンパ(2):189.70円
フィコンパ(4):310.20円
(2019-04-09現在)

コンパにパネルと名前としては覚えやすい・・w
抗てんかん薬としてはエクセグラン(ゾニサミド)以来、約30年ぶりのMADE IN JAPAN らしい。
せっかくなので忘れないうちに特徴などまとめておきましょう。

内服薬のこと

うちの薬局でも最近ケアマネから在宅の依頼をされることが増えており、緩和ケアの患者さんのところへ行くことも増えてきた今日この頃・・。
麻薬の知識も最大限発揮できるよう、復習がてら以前にあった質問をちょこちょこまとめていきたいと思います。
今回は呼吸抑制について。

56歳男性、内科。

Rp1 パシーフ(30)  1Cap
    1日1回朝食後    7日分

Rp1 オプソ内服液(5)   1包
    疼痛時       20回分

 

人
患者様の家族

呼吸抑制って、なったらわかります?

ー患者さんの状態ー
手術不能の膵臓癌。
転移もあり徐々にお腹や背中の痛みが強くなってきている。
前回トラマールとロキソニンから今回の強オピオイドに変更。
家族の方受け取り。
併用薬は糖尿病薬、降圧剤他。

この処方医は緩和ケアがメインの先生で、家族の方にしっかり麻薬について説明してくださっています。
ただ、副作用の説明で滅多に起きないと言われた呼吸抑制という言葉が妙に頭に残ったようで、薬局で今回の質問・・。
ちなみにパシーフはモルヒネの徐放性カプセル。
この時は、

外用薬のこと

56歳 男性 眼科

Rp1 デュオトラバ配合点眼液 2.5mL
    1日1回 寝る前 両目

Rp2 グラナテック点眼液     5mL
    1日2回 右目

 

人
新人君
グラナテックって初めて見ました。
何の目薬ですか?

と今年入社の新人君が言いました。

ちょこ

緑内障の目薬だよ。新しい薬だからねぇ。

ー患者さんの状態ー
右目の眼圧が高いようで今回からグラナッテク追加。
視野検査は次回予定。

隣の病院でも最近採用になったばがりで、私もほとんど出したことないや・・。
採用になったときにどんな薬か確認しましたけど、堂々と説明できるほど知らない。
これ以上突っ込んで聞いてくるなよw
Rhoキナーゼ(Rho-associated protein kinase:ROCK)阻害薬らしいけど、そもそも何て読むの??
ローキナーゼ阻害薬でいいんだよね??ついでにロック阻害薬?

ってな訳で、従来の薬とどう違うのか図と表でまとめてみます。

内服薬のこと

前回、ボノサップ発売準備中ってことで、いろいろ調べてまとめましたけど、どうもタケキャブとかPPIの作用機序がピンときませんでしたね。
そもそも、胃酸の分泌の仕組みが・・、うーん??って感じなのが問題・・。
タケキャブをカリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)と呼ばれる新しい機序!なんて言ってましたが、
カリウムイオンって胃酸の分泌に関係あったっけ??

きっと国家試験終わったばかりのころは覚えていたんでしょうけど、もう10年以上も経てば忘れてしまってることが大半な訳で・・。
ここらで、復習がてら胃酸の分泌の仕組みと胃酸分泌を抑える薬の作用機序についてまとめたいと思います。

図に書いたら意外と覚えますね。
胃酸分泌の仕組みはこんな感じ。

新薬・適応追加

つい最近、タケキャブが発売から1年経ち日数制限が解除になったばかりですが、もうタケキャブを含むピロリ菌の除菌用パックが出るらしいですよ。

一次除菌用のパックは、ランサップラベキュアに続き3製剤目。

ボノサップ・ボノピオン

ボノサップパック400と800登場。

サップパックって・・・、言いにくいね。
ランサップにはパックってついてなかったのに・・。

まだ製造販売承認の段階なので、実際に発売されるのは数ヶ月後でしょうか・・。

6月7日に発売となりましたね。
薬価は、
ボノサップパック400:1シート 689.20円
ボノサップパック800:1シート 830.00円
ついでに、
ボノピオンパック:1シート 615.70円

ちなみに、
ランサップ400:1シート 561.60円
ランサップ800:1シート 720.30円
ランピオン:1シート 445.30円
ラベキュアパック400:1シート 460.00円
ラベキュアパック800:1シート 611.90円
ラベファインパック:1シート 373.70円
なので、値段はちょっと高めですね。(2016年6月8日追記)
(2019-03-30薬価更新)

その3製剤の違いは、中に入ってる胃酸の分泌を抑える薬。
ランサップにはタケプロン(ランソプラゾール)、
ラベキュアにはパリエット(ラベプラゾール)、
んで、ボノサップにはタケキャブ(ボノプラザン)
ちなみに抗生剤は同じで、アモキシシリンとクラリスロマイシン。

胃酸の分泌を抑えて胃内のPHを上げると抗菌活性が増し、抗生剤の粘液層透過性を高めるので、より強力に胃酸を抑えた方が除菌の成功率が上がります。
ゆえに、胃薬の効き目が除菌率を左右する重要な役割って訳です。

ってことで、