ピロリ菌3次除菌のレジメンの処方例。自費でお薬代(費用)はいくら?
53歳 男性 消化器科 Rp1 ネキシウム(20) 2C |
2次除菌も失敗したわ。今度は大丈夫かい?
ー患者さんの状態ー
1次除菌、2次除菌とも薬は最後まで飲み切ったが失敗。
喫煙者。
もともと胃潰瘍あり3次除菌をすることになった。
今のところ3次除菌からは保険適応がないので自費。
隣の病院の3次除菌はグレースビットを使ってます。
↓で詳しく解説します。
うーん、大丈夫かどうか聞かれてもそればかりはわかりませんね・・。
この時は、
今回も前回同様100%成功するってわけではありません。
飲み忘れに注意して、除菌率を少しでも上げるために禁煙をお勧めします。
と返答。
全然いいアドバイスができず・・。
3次除菌のレジメンは病院毎で違いますかね。
ピロリ菌3次除菌のレジメンは?
H. pylori 感染の診断と治療のガイドライン2009 改訂版
には、
PPI+アモキキシリン+レボフロキサシン(クラビット)か、
高用量のPPIと高用量のアモキキシリンの二剤療法が推奨されています。
ただ、2009年のガイドラインの時点ですでに
ニューキノロンに対する耐性菌が増加していることが書かれていますね。
グレースビットはピロリ菌に対する抗菌力が強く、
ニューキノロン耐性を示すgyrA遺伝子の変異を有する群で74.4%、
変異遺伝子をもたない群で97.7%の除菌率を示しています。
他のニューキノロンの結果がわからないのでこの除菌率が高いのか??・・・。
書かれてるってことは高いんだよね。
とまあ、グレースビット押しです。
さらに、最近では、胃薬に効果発現が早く持続的なタケキャブを使う場合が増えており、
Rp1 タケキャブ(20) 2T サワシリン(250) 6C グレースビット(50) 4T 1日2回朝夕食後 7日分 |
隣の病院ではこんな感じ。
詳細は、
タケキャブを含むピロリ菌除菌パックのボノサップの特徴と従来品比較。
をご覧ください。
副作用の下痢はグレースビット多いようですね。
この他、
PPI+アモキシシリンを5日間飲んで、
続けてクラリスロマイシン+メトロニダゾール(フラジール)を5日間服用。
ってのもあったりいろいろです。
早いところ大規模な試験の結果が出て3次除菌のレジメンの統一が待たれます。
結局自費でいくらかかるの?
うちの薬局で計算した値段。
うちの薬局では、10,410円かかります。
ちなみに基準調剤加算も後発医薬品調剤体制加算も非算定・・。
なので薬局によってはもう少しかかると思います。
↑の明細書もだいぶ古くなってますね・・。
今の薬価(2019-04-10現在)で、タケキャブを使った場合、うちの薬局で計算すると、
9,400円になります。
現在ではグレースビットのジェネリックも発売になっているので、変更ができれば安くなります。
タケキャブ(20):201.60円
アモキシシリンカプセル250mg「日医工」:8.60円
シタフロキサシン錠50mg「サワイ」:85.90円
ジェネリックに変更した場合は、
お薬代が560点になるので、全部で6,950円まで安くなります。
ただ、基本の点数が複雑化しており、薬局のよっていろんなパターンが考えられるので、薬局毎で値段が違ってしまう。
今回の計算はあくまでうちの薬局でもらった場合ですのでご注意を!
3次除菌で成功するよう祈りつつ・・。