トラムセットとNSAIDsの併用は可能?作用機序を図で説明。

2015-09-14内服薬のこと

53歳 男性 整形外科

Rp1 トラムセット配合錠     4T
    1日4回毎食後、寝る前 14TD

Rp2 ロキソニン(60)     3T
    ムコスタ(100)     3T
    1日3回毎食後     14TD

Rp3 モーラステープL(40) 14枚
    1日1回 腰:1回1枚

 

人
患者様

痛み止め2種類も飲んで大丈夫なの?
トラムセットだけで2つの成分入ってるって聞いたし。

ー患者さんの状態ー
腰痛が数ヶ月前からあり通院中。
前回までトラムセット1錠1日1回寝る前だけだったが、
日中の痛みもひどく今回から4錠に増量。
NSAIDsは前回と同じ。
併用薬はない。

トラムセット+NSAIDsは隣の病院の整形からはよく出る処方。
本当は、NSAIDsで効果なければ、トラムセットに切り替えるってのが望ましいんでしょうが・・。
この時は、

ちょこ

トラムセットの中の2つの成分も、ロキソニンもそれぞれ違う効き方をするので、
患者さんの状態によって併用することがあります。

と返答。

トラムセットとロキソニンの作用機序の図

痛み止め作用機序
図だけではわかりにくいのでちょっと解説します。

まず、下の方にあるギザギザの痛みからいきましょか。
ケガなどで痛みを生じた部分には炎症が起き、
プロスタグランジンが次々と産生。
痛みの刺激を増強し、
「ケガをしましたよ」と危険信号を脳に伝えやすくします。

このとき、炎症部位に作用してCOXを阻害し、プロスタグランジンの産生を抑え、痛みの増強を抑制するのがロキソニン(NSAIDs)です。

んで、痛みはケガをした末梢から脊髄を通って大脳皮質にまで伝わります(上行伝導路)。
次に、痛みによって危険がどの程度か脳が認知すると、今度は痛みを和らげる情報を伝えます(下行抑制路)。

トラムセットの2つの成分とは、トラマドールとアセトアミノフェンです。
アセトアミノフェンは子供の解熱の坐薬でよく処方になるアンヒバ坐剤の成分ですね。

トラマドールは、
後シナプスのμオピオイド受容体に結合し、上行伝導路を抑制 
ノルアドレナリンとセロトニンの再取り込み阻害による下行抑制路の活性化
つまり、
脳に痛みが伝わるのを抑え、脳からの痛みを抑える指令を増強させるってWの効果で鎮痛作用を示します。

アセトアミノフェンは、
中枢で作用し、視床や大脳皮質の痛覚閾値を上昇させることにより鎮痛作用を示します。
痛みを感じるハードルを上げるってイメージでしょうか。
ん?余計わかりにくい??w

ということで、ロキソニン、トラマドール、アセトアミノフェンが作用する場所が異なるため、
併用は可能かと思います。
が・・、
それぞれの副作用に注意する必要がありますね。

「薬剤師は薬を飲まない」って本がありますが、

私はけっこうロキソニンを飲んでますけど。